2007-02-13

ノロわれた週末

今シーズン2回目のウィルス性胃腸炎に感染した。 

上げ下げ+発熱で、また苦しい目にあってしまった。てか、現在進行中。

お医者さん曰く、ノロかどうかはわからないけど、とのこと。

ちなみに今年はみんなでノロノロ騒ぎすぎてるけど、昔からあったものらしい。昔なんて、冬のおなかの風邪でひとくくりだったんだから、と軽くのたまう先生。 

 

いや、ノロかどうかなんてどうでもいい。 

問題は、何故わたしが2回もこんな忌まわしい目に合わねばならんのだということ。

しかも週末に!! 

生まれてこのかた24年、ほとんど風邪も引かなかったのに、今シーズンに限って2回だ。どうかしてる・・・。

 

起き上がると気分が悪いので、もっぱらベッド生活だったのだけど、つまらないので久々に活字の本を読んだ。

せっかく読んだので、ちょっとメモすることにする。

 

・『スキャンダル』 遠藤周作

・『ゼロの焦点』 松本清張 

 

『スキャンダル』

子供の頃は、大人になれば怖いものなんてなくなると思っていた。

ちょっと大人になった今、いろんなものが怖い。

同じように、子供の頃は、大人はなんでも知っているものだと思っていた。

ちょっと大人になった今、分からないこと、知らないことが多すぎる。

この小説を読むと、死ぬまで経験は連続して更新されるのだという当たり前のことを実感させられて、ワクワクするような、怖いような、複雑な感覚に囚われる。 

 

妻と日々を平和に生きている敬謙なキリスト教信者である”老作家”に、ある日を境に大きな変化がおとずれる。老年も半ばにさしかかった”老作家”を襲う揺れや迷い、恐怖、怒り、そしてそれまで彼には縁遠かった世界を知ってしまう。

 

自分に想像できない長さの時間を生きている人は、それなりに人生に対して答えを持っているはずだという勝手な先入観が、見事に裏切られる作品だと思った。  

 

この作品ではSMや乱交パーティーが描かれている。

でも、そのものにはあまり意味はない。それは”老作家”が知ってしまうものを表現するための記号にすぎない。

その潔さが、気持ちよかった。

「さすが!」と秘かにに叫んだ。 

 

私の嫌いな石○○○や、金○○○○、村○○(伏字多!!)のように、そういった負の世界にわざわざスポットをあて、奇をてらうことで自分を特別視しようとしている(と、私は少なくとも思っている)作家もどきではこうはいくまい。 

 

ノロの身には少し長くなってしまったけど、とにかくおもしろかったということが伝われば幸いです。まる。 

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2004-08-26

今日も読書ノート

朝から図書館へ行き、新たに何冊か借りてきた。(またかと言うことなかれ)他に特にやることもないので、今日も一日涼しい部屋で読書にふけっている。快適快適。


有吉佐和子『紀ノ川』
唐突な展開(いつの間に仲違いしてんねん!みたいな)についていけないことはあるけど、有吉佐和子は筆の力がとてもあると思う。現在の和歌山弁とはまた違う、あんなにも雅やかな言葉がかつては存在したのだということに毎回感銘を受ける。
「~やして」「~のし」とか、使ってみたいなぁ。故郷のよさを再発見できそうな作品でした。
時代の変遷にともなう各世代の女性の生き方の変化が生き生きと描かれていて、おもしろかった。『女たちのジハード』とはまた違った視点から結婚観とかについて考えてしまいました。詳しくは書かないけど。うひ。
幸田文をちょっと彷彿とさせる感じ??古典っぽいのが好きなひとにオススメ。

よしもとばなな『虹』
昨日書いた「再構築」「視野の転換」のまさにそのときを書いたのかもしれないと思った。がちがちに凝り固まったものが柔らかく流れていく表現が絶妙。ああ、そうだよなぁ~、とこっちまでふわっと温かくなれた。生命力あふれる挿絵も印象的。猛烈にタヒチへ行きたくなった!!ていうか行ってくる!
綺麗な海に魅せられて、プーケットから帰りたくなかったことを思い出した。今年はどこも行けないと思ってたけど、学生時代最後なことだし、どっか九月か十月に行ってこようかな…。(バイトは?!学校は?!)タヒチかバリか、そんなとこ。

土屋賢二×さくらももこ『ツチケンモモコラーゲン』
哲学者の土屋賢二とさくらももこの対談・エッセイ集。はっきりいってつまらんと思ってしまった。意地で最後まで目を通した。さくらももこのエッセイは『もものかんづめ』以降三部作は大好きだったけど、最近のもの(特に離婚してから)はどうも好きになれない。主張が強いというか、ユーモアを売りにしたいのか真面目なことを述べたいのかどうも中途半端な印象を受ける。この対談でもその半端さ全開で、不愉快だった。土屋賢二はエッセイはほんと大好きで期待したのに対談となるとてんでつまらなかった。さくらももこに始終押されっぱなしであれなら別にそのへんのおっさん連れてきての対談でもあまり変わりはないだろう、と思った。土屋ファンなだけにがっかり。

石田衣良『娼年』
まず、漫画になってしまうけどどうしても一条ゆかりの『正しい恋愛のススメ』とかぶる!その先入観を抜きにすると、エンターテイメントとしてはいいんじゃない?という感じ。直木賞作家らしいので読んでみたのだけど、だったら同じ受賞作家でも宮部みゆきとか篠田節子のほうがよっぽどおもしろくて読み応えがある。
多分自分が青春小説めいた少年の成長☆みたいなのがあんまり好きじゃないせいもあるけど、特におもしろい!って感じでもなかったです。少年が成長するに至るツールが性愛っていうのもなーんかありがち、という印象を受けた。成長物語なら他にも重大なテーマはありそうなものだし、官能的なのが書きたいならもっと他にあるだろうし、これもまた半端感が否めなかった。結局エンターテイメント狙いだからかな?高校生のとき読んでたならおもしろかったかも。登場人物は魅力的なのに。その登場人物の設定ならもっとおもしろい作品になるような気がしました。


んー、なんか今日はいっぱしの評論家めかしたこと言っちゃって。あくまでも個人的な感想ですので怒らないように!

さてさて今日は何位

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2004-08-25

季節は移ろいでゆくのです。(またも読書ノート)

不思議なもので、最近明るい色の服やサンダルに罪悪感めいたものを感じるようになってきた。
冷房の効いた部屋で毎日のんべんだらりと過ごしてるあたしみたいな生き物にも四季の変化は訪れるんだなぁと実感した今日この頃。
黒いプリーツスカート、紫のバッグ、茶色の帽子、ベージュのブーツ…そんなものがぴったりくる気分(実際そのうちそんな格好でうろつくよ)。でもそれで外に出たら暑いのは分かり切っているのでまだまだ冷房の部屋で伸び続けますが、あくまでも気分だけは秋めいてきました。


今日は村上春樹の『スプートニクの恋人』の残りを読み終わったあと、よしもとばななの『王国その1』、『王国その2』、久世光彦の『渚にて』、角田光代の『エコノミカルパレス』を読んだ。

…なんだか読書ノートじみてきたなぁ。

ちなみに今WOWOWでフジロックを見てて、東京事変が出てくるのを今か今かと待っているところ。ほんとにのんべんだらりと、それでいていい生活してますよ。

自己満足読書ノート(今日は無駄に長いぞ)でも読んでやろうと言う方は続けてどうぞ!

そしてランキングもよろしく(ちゃっかり)


☆読書ノート(健忘防止プロジェクト)

『スプートニクの恋人』
世界の「あっち側」と「こっち側」という観点は、「まいった」(一般的に「病む」とも言うけどそんなに特別なことではないと思っているのであえて「まいる」とよしもとばなな流に表現したい)ことがある人なら分かるかもしれないなぁ、と思った。わたしはそれを「トンネル」と言ったりもするのだけど。実際存在そのものが消えるわけじゃなくて、精神的なものの比喩だと考えてみる。精神的に元の状態じゃなくなっているというのは、肉体的には確かにその場にいたとしても程度によっては「その人」は存在しないことと同義にもなりうるのでは。
わたしには、すみれが消えて最後にまた現れたことは一度自分が自分でなくなるほど完全に崩壊させて、再構築したことの比喩のように思えました。比喩とかそんな安っぽい次元では語り尽くせないものがあるのは承知の上だけれども。いきなり消えていきなり現れる、もし現実ならそりゃあ納得いかない。けど、説明をつけるとしたらこんな見解でいかがかしられいこちゃま?

『渚にて』
わたしは「無人島」とかそーいうシチュエーションに大変ワクワクするのである。
「そーいう」というものの正体が、最近やっとわかってきた。一言でばっさり言ってしまうと、「おままごと」感覚がいまだにものすごく好きなのだと思う。小さくて完成された世界。その小さな無人島の中で、洞窟があって、果物があって、狩りをして、沐浴できる湖だとか滝だとかがあったり、塩もこしょうも精製できて、ついには石油まで出てしまう。そういう小さな完成された世界が大好きです。秘密基地だとか、ミニチュアランドだとか、小さな商店街とか、今急には思いつかないけど、頻繁にわたしをワクワクさせるものに共通していることはそういったもののような気がします。思えばディズニーランドだってあの完成された世界観があるから好きなんだし。(これは多くの人に共通するものだろうけど)あとは、狭い研究室にお昼ごはんと飲み物を持ち込んで今日一日ここで事足りると思っている時や、夏の暑い日に冷たい飲み物と本とお菓子を用意して一日家に籠もると決めた日、そんなものにも似てるような気がする。
小説から話がそれました。
この小説、決して平和な小説ではない。漂流してサバイバルを余儀なくされた年端もいかない少年少女の姿を通して人間の本質を書こうとしているような努力が見てとれる。生死、性欲、家族、希望、そんなもの。まぁそれがストレートに表面に出過ぎててあたしは生意気にも冷めるなぁと思ったのだけど。その冷める感を差し引いてもワクワクするので同じ感性を持った人にはオススメできます。

『王国』
素敵に植物的(そのまんま)な物語。登場人物がみんなどこか浮世離れしていて魅力的。ふわふわと幸せな気分になれる作品。単純な日常も視点を変えれば悪くないということを再確認させてくれた。
この作品に限らず、よしもとばななの小説で好きなところは、自分がおぼろげながら日々感じているものごと全体(大きな意味で「世界」とか「真理」と言ってもいいかもしれない)に対するとても曖昧で繊細なことを的確かつ素敵な言葉で綴っていること。自分の言いたいことはそうだ!!と深く共感できる。自分の言葉で言うなら、鳥瞰図的に世界を見る、と前に書いたことがあるかもしれないけど、そんな感じの感覚。
『ハゴロモ』、『デッドエンドの思い出』でも感じたのだけど、このあたりで彼女になにかあったのかなぁ?あたしの言っているところの、再構築めいたものがあったような気がしてならない。再構築する過程で彼女なりの「真理」「視点」を見つけたのかもしれないなぁ、と自分に重ね合わせてみたりして。
とはいえ、わたしはまだまだ欠片をつかんだにすぎないのだろうけど。

よしもとばなな公式サイト


勢いよく書いたらすっきりしたけど疲れた…
エコノミカルパレスについてはまた機会があれば書きたいです。

推敲する気力もないので今日はこのまま書きっぱなしで投げます。変でも気になさらぬよう!

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2004-08-20

読書と物忘れ

先日に引き続き読書ネタを少々。


読書が好きで量もたくさん読むし、読み終わるのも速い方だと思います。一日に単行本を三冊四冊読むことも実家なら稀ではないかも。(←乱読家?)

ただし、一度読んだ本もすぐ内容ばかりかタイトルも忘れてしまう傾向が強いのは何故だろう何故かしら。


今桐野夏生の『ローズガーデン』を読んでいるのだけど、やっぱりこれも半分くらい読み進んでからあれれ、と思った。
この設定、見たことある…
でも続きが思い出せないので最後まで読むのでしょう。

もしかしてこれって、時間の無駄…???

特に桐野夏生の小説はすごくおもしろくてその時は「おもしろい!!」と思ってどれだけ長い小説でも睡眠を削って一気に読み切るのに、どうして忘れてしまうのか。

桐野夏生の公式サイトで作品の一覧を見てみた。

『柔らかな頬』、『光源』、『OUT』、『水の眠り灰の夢』…

おもしろかった覚えはあるのに、ストーリーが思い出せない。

勢いまかせに読み進んでいるから…?
どっちかというと特殊な設定が多いので、印象の薄い小説ではないはず。
ということは川上弘美の小説を”あわあわと”流れにまかせて忘れてしまうのとはまた違う回路で忘れているのだろうか。


まぁ、考えようによってはおもしろい小説を二度楽しめるということで。(ポジティブになってみた)
なんかいろいろこれについては考えてみたいので、今回は中途半端ながらもこのへんで終わっておこうと思います。


あ、そうそう、桐野夏生なら『グロテスク』はホントにおもしろかったし、ちゃんとストーリーも覚えているので自信を持ってオススメできますよ!!(最近読んだからという節も…)

川上弘美というと、昨日旅先で『光ってみえるもの、あれは』を読み終わったのだけど、おもしろかった。新聞小説だけあって大衆受けしそうな感じ。やっぱり川上弘美、忘れてしまうけど大好き。


うーん、今日はなんか書いてて消化不良。
駄文で申し訳ないです。

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2004-08-17

読書について徒然と。

『女たちのジハード』、遅ればせながら一気に読みました。

おもしろかった。
さすが直木賞。
篠田節子はもともと好きな作家だけど、今まで読んだ中でダントツ一位のおもしろさだった。

ただ、身につまされるものがあるなぁ…
自分が今後どう生きていくのか考えてしまいました。

この本、そもそも母親に勧められていてやっと読んだのだけど、同じように「おもしろい」という感想を抱くとしても、母親世代が読むのと我々世代が読むのとでは「おもしろい」の種類が違うだろうなぁ、と思った。

そういえば、『ノルウェイの森』も初めて読んだのが中学生の時、それから高校生、大学に入ったばかりの頃、卒業を控えた最近とその度に抱く感想が違う。
気づけば主人公の年齢(たしか19だった)を越えていて、主人公の行動が「若い」なぁと思えてしまっていたりする自分がいる。

それがまたおもしろいんだなぁ。
我ながらああ、年取った(成長したともいう)と思ったり。
きっと五年後にはまた違うとらえ方ができるようになっているだろうと思うとそれもまた楽しみ。

ここ数日読んだ本は、よしもとばななの『デッドエンドの思い出』、小川洋子の『凍りついた香り』、川上弘美の『ニシノユキヒコの恋と冒険』、村上龍の『すべての男は消耗品である』、内田春菊『いつの日か旅に出よう』。あと児童文学だけど『チョコレート工場の秘密』(大好き!!!)。

『デッドエンドの思い出』は掛け値なしに素敵な作品。最近自分の中に去来するいろんな「気づき」みたいなのを代弁してもらった気分になってすっきりしました。

川上弘美は大好きなんだけど語り口が淡々としてるためか記憶に残りにくい。一番印象的なのはやっぱり『センセイの鞄』。ファンタジック(非現実的ともいう)だけど素敵な恋愛小説で、泣ける。

あーー、読書って素敵★★


ちなみに、漫画も大好き。

昨日何を思ったか一日で『幽遊白書』全巻読み切ったよ!(自慢にもなりません)
今から見ると笑っちゃうけど、主人公14歳…当時は自分より年上だったんだと思うとこれまたびっくりです。あんな14歳がいるか!!!

『寄生獣』もおもしろかった。
すすめてくれた弟に感謝。


実家がどのくらい暇か、ばれちゃいましたかしら☆

明日は何を読もうかな。

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